Novel

□再会
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とある山道で真森と真森のポケモン達は修行をしていた。

「よし、そろそろ休憩だ。すぐそこに見えるポケモンセンターに行こうぜ!」

『えー。すぐそこって言っても100メートル近くはあるじゃない。』

『ウチ、もう歩けへんわ。』

『わたくしももう無理ですわー。 あ、そうですわ!真森っちの頭に乗れば歩かなくてもすみますわね!』

そう言うとマリンは真森の頭の上に乗り、真森はいつものようにうへへうへへ、っとニヤケ始めた。
対するライドとレイムはマリンだけずるい、っと真森の肩によじ登る。

「だぁああぁぁーーっっ!こんな真夏にくっつくなアホ!暑苦しいっつの!」

真森は叫びながら体を揺さぶり、ライド達を振り落とした。
そんな真森の行動に3匹は怒りの表情を浮かべ、ここからまたケンカが始まる。

『なんでよーっ?!私の精一杯の愛情表現をお断りなんていい度胸ね真森ったら!』

『愛情っちゅーのは熱いのが当然やろっ!その熱さを乗り越えてこそが愛ってもんやで!』

『真森っちの暑がりー!』

3匹が真森の行動にそれぞれの主張をしてはあれほど嫌だとほざいていた鞄の中にある200円の安価ボールに戻っていった。 そのおかげで暑苦しさはなくなったもののその場は真森1人となってしまった。

「………愛されるって困るなぁ……」

「…へっ。まーた会ったな!男女…いや、女男の真森ちゃん♪」

この場には真森1人しかいないはずなのに後ろから聞き覚えのある男の声がした。振り向き、声の主を確認するとそこには金髪にピアス…そして身長がやや低めの男が嫌味な笑みを浮かべて立っていた。

「蓮?!…まだ捕まってなかったんだな。 てか、ちゃん付けするなっ!」

「そっちこそ気安く年上を呼び捨てにするんじゃねー!蓮様と呼びやがれっ!あと敬語だ敬語!」

「はいはいはい。 …ってあっれ〜?蓮様、もしかして身長縮みましたぁ?……あ、ごめんなさーい。俺が伸びただけでしたぁ。あはははは!」

真森はわざとらしく蓮を様付けして敬語で蓮の嫌がる話題を持ち掛けた。予想通り蓮は悔しそうな顔をし、真森を睨む。
真森を睨みながらふと蓮はある物に目を向けた。
真森の鞄だ。その鞄は肩掛けのショルダーバッグなのだが、運良くか悪くか…今は真森の肩には掛かっておらず、盗ってくれと言わんばかりに木陰にポツンと置いてあった。
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