*はぴば企画*
□10月10日
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「ふぁぁ〜っ……寝みぃ……あ!今日は俺の誕生日じゃねぇか!!そんじゃ、日頃の自分を労るためにケ―キバイキングにでも行ってこよう♪」
万事屋の主、坂田銀時は本日めでたく誕生日を迎えた。
気分を新たに居間に向かうと、新八がもう来ていた。
「あ!銀さんおはようございます。今、朝ごはん作りますね!」
『新八、ご飯はいらないから“金”くれ……』
銀時が心の中で叫んでいると、押し入れが“ガラリ”と開いて、神楽が目を擦りながら出てきた。
「銀ちゃんおはようアル♪」
『Σげッ!!神楽…。今日は連れて行かないぞ!……ちょっと待て。何で神楽が起きてんだ?まだ7時だぞ……』
銀時がいつもの神楽らしくない事にあたふたしていると、神楽から驚きの言葉が……。
「銀ちゃん、はっぴい―ば―すでぃアル*」
「あ!神楽ちゃん!!せっかくサプライズ誕生パーティー開こうと思ってたのに……」
「新八は黙っているアルネ!私は銀ちゃんに1番最初に“おめでとう”って言いたかっただけアル!!」
銀時は驚いた……。
『神楽が言ってくれるなんて……あの自己中な子が……』
銀時は嬉しさの反面恥ずかしかった。
だから、精一杯の照れ隠し……。
「何ぎゃぁぎゃぁ言ってんだよ。俺は糖分摂取してくる。留守番ヨロシク*」
「……っちょっと銀さん!主役が居なくてどうするんですか!!」
「そうヨ!新八が作ったケ―キ、私一人で食べちゃうアル!」
“ケ―キ”その一言が銀時の熱を冷まし、平常心に戻った。
けど、大人の男がほいほいと自分の意見を変えるのは恥ずかしい。
だから、また照れ隠し……。
「…………それなら、家にいる……」
……ピンポ―ン……
突然インターフォンが鳴った。
「すいませーん。桂ですけどー、銀時君居ますかー?
『Σゲ!!厄介なヤツが来た……』
銀時は、やって来たのは桂だと分かった瞬間、玄関に行く気が失せた。
なので、万事屋内にいる者に頼む事にした。
「新八。お前の役目だろう?早く行きなさい!」
「今、手が放せないんで、銀さん出て下さい」
「か……神楽は出てくれ
るよな?(汗)」
「………(TV観覧中)」
「わーったよ……。俺が出れば良いんだろ?」
とうとう嫌気が差し、自ら赴く事を決意した。
――ガラ……
「ヅラ……。悪い事は言わねェ、帰れ」
「銀時。それが悪い事ではないのか?せっかくお前の誕生日だからってプレゼント持ってきたのだが、無駄足だったか……」
「あ゛〜?お前に俺の誕生日教えたか?」
「銀さん。僕が桂さんを招待したんですよ。……サプライズにしようとしたパーティーに……」
中から新八と神楽が出てきた。
「新八、うるさいアル男ならくよくよするんじゃねぇ!!」
「お前ら本当、ぎゃぁぎゃぁうるせぇよ修学旅行にきたガキですか!?」
「銀さん落ち着いて!……あ!桂さんどうぞ中に入って下さい。暫くは、何のお構いも出来ない思いますけど……」
「忝ない新八君。お言葉に甘えて……お邪魔しますッww」
新八が改めて桂を中に入れた。
桂は浮かれてテンション高。
「銀ちゃん。ヅラのキャラが変わったアル」
「その事については、ノーコメントだ……」
万事屋+桂も加わり、
ますますパーティーが濃くなった。
……ピンポーン……
「おい、また来客だ。新八、変なヤツ来たら追い返せ!」
「……はぁ。……すみません!お待たせしました……って、え゛ェェェェェ!!」
「新八、誰が来たんだ?」
「金時、儂じゃき」
今度の訪問者は、快援隊のリ―ダ―である……
「た……辰馬!?」
「銀ちゃん、このおっさん誰アルか?」
神楽の素朴な質問に、素早く新八は返した。
「Σ神楽ちゃん!!この人は坂本辰馬さん。宇宙貿易会社の社長さんだよ!」
新八の答えに神楽は、「どっかで見た事ある気がするアル」とぼやいていた。
すると今度は銀時が不思議そうに話し始めた。
「つぅ―か何でお前が地球(ココ)に居るんだ?」
「それは、俺が教えたのだ」
すると辰馬のいる方向の逆の方から声が帰ってきた。
「ヅラ!!お前何てことやらかしたんだよ……」
「ヅラじゃない、桂だ!!……大勢の方が楽しいではないか」
「ヅラの言う通りじゃき。金時、これプレゼントじゃけ、開けてみぃ」
辰馬が持ってきた箱を銀時が開けると……