故に赤き大地を蝶は舞う

□00 時間旅行
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 私は昔から時代ものが好きだったのだ。だから、ハマったのはもはや必然で、所謂同人組に入ったのも運命だ。

 しかしながら、私はいざという時助けてくれない神など信じていないし、見えない存在を偶像崇拝するなんて以っての外。友人に合わせて祈るフリはするが、基本的に私は何か神の為にしようだなんてミジンコも思わない。
 だから、きっと神はこの状況を打破する為の知恵うんぬんは私に教えてくれないだろう。



 飛び交う、血、肉、矢、腕、叫び声。どこからか馬の声がする。人々が身に纏うのは銅鎧や簡素な突き槍。背中に背負って立つは己の信じる国の旗。交わる罵声に赤に白に黒に茶。


 始めに述べた様に私は昔から時代ものが好きだったのだ。だから、ハマったのはもはや必然で、所謂同人組に入ったのも運命だ。
 しかしながら、この悪魔の様な腐臭に溢れた場所に来たいとは願っていない。

 私が望んだのはみんなが笑顔の面白い世界だ。死の悪臭満ちる陰の世界ではない。

 この世界を生きる彼等にしたら、ただの理想論…否、妄想に過ぎないかもしれない。しかし、私がこの世界に降り立った以上は私の好きにさせてもらおうじゃないか。
 空虚な理想論を貫いて魅せようじゃないか。




私は戦の終わった戦場へ踏み出した。後には火薬と血と腐臭が漂っていた。









- 戦国BASARA -
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