夫婦物語(昼)

□買い物
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買い物カゴに積まれた商品は高杉の厳しい検問にクリアする事の出来た必要最低限の物で溢れている。
週一の買い物の中で銀時は菓子は一回に二つまで、と制限されているし、桂もんまい棒の数を大分控えさせられている。

今週の買い物も三人が一週間を生活していくに充分事足りる決して余らない量を家計に優しい値段で手に入れて終了した。

「来週には洗剤が切れそうだからそれも買いにいかねぇとな」

高杉は買い物が上手い。
無駄な物は割り切って切り捨て、必要な物は最良の物を最良の値段で手に入れようとする。
必要な時期も理解していて、そうでない時には余程の事が無い限り手を出そうともしない。
それは彼女が総督として纏めていた鬼兵隊という組織の人材にも見受けられる部分があり、やはり彼女は頭がいいのだと桂も銀時も理解していた。

「今日は晩飯なんにしようか、ジャガイモ沢山手に入ったし、シチューでも作るか?」

夕飯係の銀時が問い掛ければ高杉からは色良い返事が返ってくる。
無駄な物は買わないけれど決して節約しろとは高杉は言わない。
ただ使われる事無く腐らせるのが嫌なだけらしく、食材が手に入ればそれをふんだんに使った料理を求めるし、桂の長い髪を美しく保たせたり銀時の癖の強い髪を少しでも落ち着かせる為の洗髪料には躊躇なく金を出そうと言う。
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