短編
□キミノトナリ
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「副長♪見回り行って来ました!!」
「おう、結構早かったな」
「あ、はは;そうですか〜?」
だって、副長との時間を一分一秒たりとも無駄にしたくないじゃん
「あの、となり座ってもいいですか…?」
「………好きにしろ」
「どうもっ……」
あぁ、なんでこういっつもあたしには無愛想なんだろう
「…あの、そういえば今日副長の誕生日ですよね?」
「それが、なんだよ」
やっぱり無愛想だ
「・・・
おめでとうございますって、言いたくて」
「……はっ?;」
「副長、産まれてきてくれてありがとうございます!」
「・・・なっ;///」
いきおいで副長の手を握りしめた
どうしよう、あたし今顔真っ赤だ
「「・・・・・」」
心臓が爆発するくらい恥ずかしいよ
どうか、あたしのドキドキが手を通って伝わっていきませんように
「…あ、あはは!!///;
ごめんなさいっ!!;気にしないでくださいね;」
「・・・・」
「あたし、もう一回見回り行って来ます!!;」
さっと立ち上がって
歩き出した
…歩き出すというより、その場を逃げ出すように早歩きで
あたしは勇気がない人間だな
ごめんなさい、副長。
ぱしっ
「え…副長っ?」
今度は副長から手を握ってきた
「待てよ、一人で逃げんなよ」
「逃げてなんか///;」
「誕生日くらい、わがまま聞けよ」
「はい///;?」
「…もう少しだけ、となり座ってろ」
副長の顔を見るとあたしより真っ赤だった
「…ずっととなりに居てもいいですか?」
「……おぅ」
きみの誕生日なのに
あたしがプレゼントもらっちゃったね
君の幸せが
あたしの幸せ
fin