壊滅的組織
□定められたこと
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泥「なぁ、鬼鮫って鮫だよな?うん?」
鮫「いきなり失礼なこと言い出さないで下さいますか」
泥「ギャー鮫が喋った!!」
鮫「私は人間ですッッ!!」
暁は雨が降ろうと槍が降ろうと、鬼鮫いじり(いじめ?)を欠かさない。
この日もさっそく鬼鮫いじり(いびり?)が行われていた。
飛「鬼鮫はあれだろ?百年生きた鮫が、人間の姿に変化できるようになったっていう…」
鮫「化け猫みたいに言わないで下さいよ!私は人間ですってば!!」
ゼツ「鬼鮫ウルサイ」
蠍「救えねぇな…クククッ」
いつもより一段と愉しそうに笑うサソリ。
どうやらこの状況をかなり愉しんでいるようだ。
鬼鮫いじりのテンションがピークに達しかけた、その時。
鼬「おい…その辺にしておけ」
鮫「イ、イタチさん!!」
先ほどまで団子を食べていたイタチが、団子の串を傍にいたリーダーに向かって投げつけながら言った。
リーダーは「Σうぉわっ危なッ!!」と叫びながらかろうじて避けた。
(その後ろにいたトビの仮面に刺さった)
鼬「お前達、間違っているぞ…鬼鮫はな、海で生きていた鮫が陸に上がり、やがて人の形へと進化した、いわば新種の鮫なのだ」
てっきりフォローしてくれるのだと踏んでいた鬼鮫は、思いっきりその期待を裏切られた。
泥「ギャハハハハ!何だよその進化系!あり得ねぇぜうん!!」
角「研究所にでも売ったら高値がつくだろうな…」
ここで角都、まさかの人身売買計画。
鮫「Σちょっと角都さん?!仲間を売る気ですか?!人身売買は犯罪ですよ!!」
鬼鮫、やや涙目になりながら訴える。
ペイン「鬼鮫は人間じゃなくて鮫だろ。それに暁自体が犯罪組織なんだから別にいいじゃないか」
リーダーがイタチの団子をさりげなく横から奪いながら言う。
鮫「鮫なら売るって言うんですか!!
ってか何を基準にいいって言ってるんですか?!そのピアス引きちぎりますよ!!」
鬼鮫、勢い余って唾を飛ばす。
飛んだ唾がリーダーの持っていた団子に付き、リーダーは静かに団子を皿に返した。
ゼツ「鬼鮫汚イ」
蠍「存在自体が汚れてるってか…?」
角「…ブッ」←吹き出し
角都は笑いのツボに入ったのか、金片手に肩をプルプルと震わせ笑っていた。
鮫「私は…私は一体何なんですか…」
鼬「愚問…ナンセンス…貴様は鮫だろう」
鮫「鮫…私は鮫……」
イタチ、写輪眼で鬼鮫に暗示をかける。
さすがは天下のうちは一族。
泥「鮫は大人しく夕飯の献立でも考えてな、うん」
ゼツ「今日ハカレーガイイナ」
今日も暁の未来が思いやられる一日であった……。
<完>