壊滅的組織
□きっかけは突然に
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鼬「なぁ、みんな。
俺の恐怖体験を聞いてはくれないか?」
昼食を終え、暁の皆が各々の事をし始めた頃。
イタチが三色団子片手に、神妙な面持ちで口を開いた。
ペイン「な、何だイタチ。真剣な顔をして…まさか弟に彼女が出来て悩んでるとか?」
鼬「死ねリーダー。誰がそんなことを気にするか。
と言うかサスケはそんなふしだらなヤツじゃない!!」
ペイン「ブフッ!!(殴)」
イタチはとりあえずリーダーの口を閉じさせた。
倒れるリーダーの横で、小南がちょっと嘲笑っているかの様に見えた。
泥「……で、何なんだいイタチ?うん?」
見かねたデイダラが、ちょっと身を引く思いでイタチに問う。
鼬「それがな…見てしまったんだ……」
ゼツ「何を…?」
イタチは最後の団子を口にすると、何やら重苦しい空気をまといながら口を開いた。
鼬「…あれは、俺が夜中の二時過ぎ…俗に言う"丑三つ時"にトイレに起きたときの事だった……」
イタチの言葉に、傀儡の整備をしていたサソリも、金を数えていた角都も、ジャシン様に祈りを捧げていた飛段も(以下略)、とにかくその場にいた全員が彼を見つめた。
鼬「俺がトイレから出て、しばらく自室へ向かう廊下を歩いていた時…前方に人影が見えたんだ!そう、鮫型の!!」
イタチは両手で頭を抱え込み、テーブルに顔を伏せた。
鼬「俺は恐怖のあまり身体を動かすことが出来ずに…思わず天照を発動させその場から死ぬ思いで逃げたのだ…」
ふぅ、と小さくため息をつき、イタチは団子の串をポキリと折った。
角「だから廊下の一部が焼け焦げていたのか?原因が分からんからリーダーから修理費をせしめようと思っていたのに……」
ペイン「何それ酷くない?」
角都の言葉に、女子高生風に言うリーダー。
鼬「な?世にも恐ろしい恐怖体験だろう?」
泥「世も末だな、うん」
蠍「ああ…本当恐ろしいぜ。イタチの思考回路がな」
トビ「ってかそれ明らかに鬼鮫さんじゃ…」
鼬「ちっがう!!
あれは鮫の妖怪!!鮫の魔物!!だからこの俺が写輪眼で悪霊払いしてやったのだ!!」
飛「そんなものの為に写輪眼使っていいのかよ……」
飛段が若干哀れんだ目でイタチを見つめ言った。
鼬「と・に・か・く!!
俺は今回の事で寿命が五年縮まった気分なんだ。だから慰謝料払えリーダー」
ペイン「Σ五年ってどんだけ?!ってか何故矛先が全て俺?!
鬼鮫に請求すればいいじゃないか!!」
トビ「鬼鮫さんなら買い出しに行ってますよ」
蠍「(天照喰らって生きてやがるのか…)」
泥「(さすがだな、うん…)」
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