壊滅的組織
□鬼は誰、福って何
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「鬼は鮫ェェェ!!」
「Σぶべら!!なっ何するんですかいきなり!!」
「黙れ鮫!!」
「りっ理不尽!!!」
肌寒い日の朝。鬼鮫は朝っぱらからリーダーに豆の雨を喰らわされていた。後ろでイタチが実に愉しそうに口元を歪ませている。
「何って、今日は節分ですよ〜?えっもしかして鬼鮫ったら知らなかったの?ダサっ」
「知ってますよ節分くらい!!」
「…違うな、お前が鬼役だということをだ。鬼鮫の鬼はオニじゃないか」
「やたらと青いオニだがな、うん」
「ちくしょォォォ!!!」
リーダーのバカにしたような笑いからイタチの蔑んだ眼差し、さらにはデイダラの言葉が重なり、鬼鮫は精神崩壊の一途をたどり始める。
「そーいえばさ、節分って歳の分だけ豆を食うんだろ?角都は一パックじゃ足りねぇよなァ」
リーダーの持っていた豆の袋を強引に奪い、その豆を頬張りながら軽口を叩く飛段。確かに角都は百年近く生きているから、一パックでは足りない。
だが今月の活動資金が足りなかった様子の角都的には飛段の言い方が勘に障ったらしく、無表情ながらも飛段に豆鉄砲を喰らわせた。
「そんなに豆が食いたければ思う存分食うがいい!!」
「ちょっ待てよ角都!窒息するって……○×△□?!」
「…御愁傷様だな、うん」
挙げ句口を開かされ豆をざらざらと注ぎ込まれ、次第に飛段の目は白くなっていった。
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