REBORN.

□ヒーロー
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静かな午後。
静かな屋上。



雲雀さんは、ずっと寝ている。
ずっとずっと、俺の膝で。



「あぁ〜…足の感覚無くなってきたな…」



ポツリと呟く。
でも、決して嫌な事じゃない。
葉っぱが落ちる音でも起きる雲雀さんが、俺なんかの膝で寝ているんだ。
ちょっと身動いだり、ひとりごと言ったりしても起きたりしない。
俺だけの秘密。

それが、凄く嬉しい。



「睫・・・長いな・・・」



綺麗な寝顔。
俺だけが見れてるんだよね?


「・・・ぅわ…っ!」



一瞬、強い風が吹いて、思わず眼を閉じた。
雲雀さんが起きたんじゃないかと視線を落とすが、変わらず眠っていて。
乱れた髪を、そっと爪先で整える。



「雲雀さん…雲雀さん…」



俺の大好きな雲雀さん。
強くて、潔い貴方が、俺は大好きなんです。
雲雀さん、俺はまだ貴方を守れる程にも強くなくて。
相変わらずのダメツナで。
でも、俺は、絶対に強くなるから。



いつか、俺は貴方を守れるかな?
それまで、傍にいれるかな?
傍に居てくれるんだったら・・・



「俺は、噛み殺されても良いんです・・・」



ひっそりと呟いた。
好きなだけ、俺に噛み付いて。
いまだけの幸せなら、今だけはこのままで。










fin.



ミルフィ前の辺。ツッ君が雲雀さんを好きで堪らなくて、一人で決意を固める感じ。
おまけ有ります。
次の頁へドヲゾ。


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