短編小説

□利己的純愛中毒者
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罪に汚れた僕らの正体。
「この世界に、神なんざいねぇ。誰も、誰かを救うことはできねぇ。」
淡々と紡がれる言葉。
「いるのは、せいぜい数十年しか生きれねぇニンゲンと、それを喰らって生きるバケモノだけだ。」

いったいどれ程の冷たい風が、今、この人の中に吹いているのか…

「心配ないですよ。」
冷え性なのか、少し冷たい腕に手を添える。
「僕はバケモノですから、ずっと傍にいます。」
「あぁ。…他の奴なんざ、全員くたばろうが、おまえがいるなら構わねぇ。」
「そうですね。」

もしもどちらかが先に死んでも、片割れはずっと傍にいるから。
 腐っても
 骨になっても
 骨が土になっても
 ずっと、ずっと
 傍にいる

「ねぇ三蔵、この憎しみにも似た感情は、いったい愛なんでしょうか?それ とも、もっと別のナニカ…なんでしょうかねぇ。」
「…愛なんざゴミに思えるぐれぇに俺はお前を想ってる。」
腕にさらに力がこもった。

 このまま絞め殺す気ですかね。

「…まぁ、それでもいいですけど?」
                …END?
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