main 〜Moira〜

□根に持つこと
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「こんにちはー。タナトス、いる・・・うわあっ!?」
タナトス達の居る館の扉を開けかけたレオンティウスだったが、突然その扉が閉められ、錠をかける冷たい音が響いた。来訪間もない内に、閉め出されたのだ。
「ちょっと・・・どういう事だい?」
どんどんと扉を叩くと、扉の向こうから声がした。手を降ろすとはっきりと、それはレオンティウスの名を呼んだ。
「レォンティゥス」
「!タナトス、君が閉めたのか?どうして・・・」



ドゥシテ?ーー笑ワセルナ!
タナトスは怒っていた。
「身ニ覚ェガナィトハ言ワセヌゾ、レォンティゥス」
扉を隔てて、レオンティウスは考える。暫しの沈黙。そして返ってきた言葉は
「・・・ごめんタナトス。覚えって奴が何だか分からない」
「ーーーッ!!」
正に怒り心頭。
タナトスは次の言葉を言うために、大きく息を吸った。
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