黄昏の騎士
□第四の意思
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〜簡単なあらすじ〜
あたし達は、ヒューゴが用意した船に乗り込み、グレバムを追うのであった。
「あの、皆さん。
お願いがあるのですけれど」
船室の中で、綺麗な緑色の髪の少女が口を開いた。
「これからは私も皆さんと一緒に戦わせてもらえませんか?」
「…気持ちはわかるけど、危険だよ。
今まで闘った経験とかあるの?」
確かに危険だ。
「ありません…ですが、私には大司祭様を止める責任が…!!」
「無理をするな
人には向き不向きがある」
戦闘民族のマリーさんが言うんだし、あたしから見てもフィリアは戦闘には向いてないと思う。
「どんな困難も乗り越えてみせます!」
「うーん、そこまで言うのなら「「駄目だ(よ)」」
あたしとリオンが声を揃えて止める。
「お前を連れて来たのはグレバムの面通しのためだ。
それ以上は期待していない、余計な事は考えるな」
「…素人が戦い抜ける程、生易しい戦いじゃないよ。
…せめてソーディアンが使えるか、もしくはエミリオと殴り合いのケンカしたあげく、身も心もボロボロの状態になりながらも、最後のクロスカウンターを放ち、両者相撃ちになって倒れるが、火事場のクソ力を発揮して立ち上がり、野球の神様はここにいたぞ、バカヤローってさけべるくらいなら、あたしは大歓迎だけど」
「…なんか色々ツッコミ所も満載ね」
「あえて、無視するがな」
酷いぞ、黒髪's
「無視以外にも選択肢あるでしょうが!」
「ない。
A.無視 B.無視 」
選択肢それだけッ!?
「ちなみに、
C.撲殺 D.筋肉スパーク」
「死んじゃうッ!」
「そんな言い方ないだろ!
フィリアだって決意したことなんだから!」
「…あの〜スタンさん?
そんないきなりシリアスmode全開にしなくたって」
正論だよルーティ。
「…いいか、とにかくこの話は終わりだ!
…僕は風に当たってくる」
「リオン!」
『やめんか、リオンの言っている事は正しい』
「…私、昔からこうなんですよね?
役立たずとか、邪魔だって言われてばかりで…」
…フィリア。
声をかけようかと思ったが、スタンがなんとかするだろう!
と勝手に思い込み、あたしはリオンを追うことにした。