伸ばした手は空をきった

□笑顔
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朝起きて、携帯が鳴る。


忌々しいと思いつつも
その携帯を握って、
ラルは出掛け
なければいけなかった。


―――それが彼女の
定めだから、である。





別に人を殺すことが
好きな訳じゃない。

マフィアになったのは、
本当に大切な人を
守るため・・・。




ボンゴレファミリー
門外顧問組織CEDEFは、
ラルが所属する
組織・・・





「浮かない顔して、どうした?」


ニヤニヤと笑みを零す男・・・
アルコバレーノのコロネロ。


「朝から起こされたら誰でも
機嫌くらい悪くなると思うぜ」


ラルは時間感覚が
狂っている。

そういう仕事をしている所為も
無くは無いが、
第一に夜行性だからだ。

―――

何故こいつはこうも
機嫌が良いんだ・・・

(羨ましい限りだぜ)


「・・・何でいつもお前は
元気があるのか不思議だな」

「そりゃあラルに
会えるからだぜ、コラ」

「っ・・・」

いい加減ズルいと思う。
いつもその笑顔――

計算しては無いだろうが、
その笑みで女を
一瞬にして虜に
させてしまうのだから。
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