異次元の幸せ
□夢に向かって―衝撃そして暗雲―
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ジ「その怪我では当然今年の予選大会に出ることは出来ないでしょう。正直あなたが投げられないのは痛い。あなたはいまや高校野球界最強の投手であり、私たち野球部の要と言っても過言ではないでしょう。ですがその怪我では他の野球部の仲間に迷惑をかけることになる。わかりますね?」
ル「代わりの投手に投げさせるってことですね・・・・分かってます・・・もう怪我した時点で迷惑かけてますから・・・」
悔しい
一年に一回ある予選
一番大きな大会で
その上にあの夢の舞台がある
当然――
それを見据えてやってきた
自分の手で掴み取るつもりだった
なのに――
手を伸ばすのが自分じゃないなんて
悔しい
来年があるといっても
やっぱり
悔しい
でも自分は手さえも伸ばせない
伸ばしたところで
掴めやしない