異次元の幸せU
□第二話『一途、今日も』
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突然だけど私は彼の事が好き
それも憧れとかの類ではなくて
愛しい、そういった想いだ
だから彼と一緒にいると自然とドキドキするし
恥ずかしくて彼の顔を見ることができないことなんてしょちゅうだ
だからなかなかこの想いを彼に伝えることができなくて
気づいたらもう高校二年生
自分でも呆れてしまう
普通に数えればもう十年近く彼を想っていることになるのだから
忘れもしない
いや、忘れることなんてこの先もきっとない
私が彼に強く惹かれる一端となったあの出来事
そう、それは
小学校一年生のある秋の日だった