異次元の幸せU
□第五話『後日』
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翌日
〜温室〜
ア「あ、ティアおはよー!」
イ「おはようございますティア」
ガ「おはようさん」
テ「ええおはよう・・ルークは?」
アッ「あいつは用があって今日は来ない。用があるなら俺が伝えておく」
テ「そ、そう・・・あ、じゃあとりあえずこれをルークに返しておいてほしいの」
私が次の日温室にいくと彼の姿はなかった
昨日の事で少し話したかったのだが
でも用があるのなら仕方がないので一応アッシュにルークの上着を渡しておくことにした
アッ「わかった・・・それとお前に一つあいつから伝言がある」
テ「え・・?」
アッシュは私に彼から伝言を預かっているという
一体なんだろう
アッ「『昨日はごめん。でもティアと一緒に過ごせてとても楽しかった。よかったらまた誘ってくれ』・・・だそうだ」
テ「わかったわ、ありがとうアッシュ」
アッ「ふん、気にするな」
アッシュは昨日私たちにあったことを知っている口ぶりだった
彼の言う『昨日はごめん』とはおそらく昨日のあの騒動のことだろう
しかし彼が謝ることではない
ルークはただ私のわがままを聞いてくれただけ
むしろ私が謝りたい
無理やり彼の予定を変更させたことを
ア「ねえ、昨日はごめんって・・ルークがティアになにか悪いことしたの?」
テ「いいえ、してないわ」
ア「だったらそのごめんってなに?」
テ「なんでもないわ。気にしないで」
アッ「ルークは何もしていない・・だが俺たちの父上の命令によってやってきた部下たちにルークを無理やり連れて行かれ自分も気絶させられた挙句デートが中止になった・・・・それだけだろう」
「「「「えっ!?」」」」
テ「・・・・」
私とアッシュ以外のみんなは唖然としている
なぜそんなことになったのか見当もつかないというような、そんな顔をしている
ナ「な、なんでそんなことになりましたの?」
アッ「あいつはその日ある予定だった見合いを断り、その旨を父上にも伝えたはずだった。だが結果として父上はそれを認めていなかった。だからあいつが見合いを断った理由を確認し、それが見合いよりも優先すべきことではないと判断し、あんな行動をとった。おそらく二人は気づかなかっただけでその日ずっと父上の部下があとをつけていたんだ」
ガ「な・・・!」
アッ「だが部下たちは二人が公園に行くまで手を出せなかった。一つ目の理由はそれまで二人が人の多い場所にいたため。二つ目はルークが常に目を光らせていたからだ」
テ「え・・」
知らなかった
彼は私と居る時そんなそぶり見せなかったのに
アッ「・・しかし公園は人もそれほど多くはいない。そこを部下たちは狙った。あいつも公園で迎え撃つつもりだったみたいだが・・結果は失敗。まあその後見合いも相手の前でしっかり断ったみたいだがな」
テ「そ、そう・・・」
私はそれを聞いて少しだけほっとした
彼が他の誰かとくっついてしまうなんて考えたくもないし嫌だったから
シ(こんなことなら尾行続けてればよかったかもね)
ガ(だな、そうしていたら二人を守れたかもしれない)
ア(っていいながらお昼を過ぎたら尾行をやめようって言ったのあんたら二人じゃん!)
シ(し、仕方ないだろ。だって帰りたかったし・・・)
ガ(あれ以上は罪悪感が・・・)
アリ(でも・・・二人を守れなかったことにも・・少し罪悪感・・・)
ナ(まったく、だから私は続けようと言ったんですわ!)
シ・ガ((そんなこといわれても・・・;;))