幸せの場所U

□雷の鳴る夜に
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ルークが帰ってくるであろう時間にはまだ当分ある

ティアは寂しさを感じながら窓から見える中庭を眺めていた

すると


ピカッ


テ「え・・」

いきなり窓から見える空が光ったかと思うと


ゴロゴロゴロ!!


テ「きゃあ!」

激しい雷鳴が轟いた

ティアは怖くなり急いで夫婦の寝室に入り布団を被る

自分の布団ではなくいつもこんな時優しく包んでくれる彼の布団に

旅の時自分が本当は怖がりだって知られたくなくて隠していたけど

こればかりは変わっていなかった

テ「ルーク・・・早く帰ってきて・・・」

雷鳴はどんどん大きくなり激しさを増す

だけど彼が帰ってくるまではまだ時間があって

孤独感がより恐怖感を強くする

テ「ルークっ!」

耐えられなくて彼の名を叫ぶ

でも部屋の中を支配するのはどんどん強くなる恐怖感のみ

そしてティアの心を恐怖が完全に支配しようとした

その時―――

ル「ティア!」

テ「え・・・・」

ルークはティアに雷鳴が届かないように優しくだきしめた

テ「ルー・・・・」

ル「しばらくじっとしてろって。こうしててあげるから」

ティアはルークの言うとおりそのまま黙って抱きしめられて

いつしかティアの心から恐怖は消えていた
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