幸せの場所U

□甘く、甘く、さらに甘く・・・
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いつも荘厳な雰囲気と格式を匂わせるキムラスカ屈指の大貴族、ファブレ公爵が住む公爵邸には今、数々の貴族たち、キムラスカ王家達が訪れていた

その理由とは・・・・


「ルーク様、ティア様、ご婚約おめでとうございます」

ル「ありがとうございます」

テ「ありがとうございます///」

かつて世界を救った英雄であり、同時に子爵という高い地位を持つ朱髪の青年ルークは貴族たちのお祝いの言葉に次々と挨拶を返す

綺麗なマロンペーストの髪を持つ愛しき彼女と共に

その一回一回に幸せをかみ締めながら

そう、今回はルークとティアの婚約披露パーティだ

テ「ふう・・・」

ル「疲れたか?」

テ「少し・・ね・・」

二人は元々こんな盛大なパーティーを望んでいたわけではなかったが、立場上そういう訳にもいかなかった

それにルークにとってはナタリアと婚約破棄してから、誰が彼と結婚するかはみんなが注目していた

さらに貴族の令嬢たちは我先にと彼にアタックしていたものだった

ことごとく返り討ちにあった訳だが・・・

ル「挨拶もひととおり済ませたし、父上たちの所に行こう」

テ「そうね、みんなは他の人達と話しているみたいだし・・」

ル「そう・・・みたいだな・・・・・・行こう」

テ「ええ・・」

もちろんかつて共に世界を救った仲間たちも二人を祝うために来ていたが、みんなそれぞれの地位についているため、現在はみんな他の人達と談笑中のようだった

それを認めるとルークはティアと共にインゴベルトと話している公爵夫妻のもとへ向かう

ル「父上、挨拶はおおかた済ませました」

公「そうか、ご苦労だった」

イ「ルーク、どうかね、今の気分は」

ル「すごく幸せです、もう彼女とこれからはずっと一緒にいられると思うと・・・」

イ「ティア殿はどうかな?」

テ「私も同じです//・・・今でも信じられないくらいに・・・」

イ「そうか、君達には是非とも幸せになってもらいたいからな・・・と言っても問題ないようだが・・・・」

インゴベルトはかつてルークに死に繋がる道を選ばせてしまったこと、それによって二人を引き離してしまったことを思い出していた

結果として奇跡的にルークは帰還したといってもその事実は変わらないからだ
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