光の青葉

□マフィアパロ
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・・・少し前
同じく東北


「ボケ日向ァ!!」


「うっせぇ影山ぁ!!」


「ねぇ馬鹿なの…なんで目、剃らすかな…」


「ツッキィィィィ!!」


「ハハッ…めちゃくちゃ騒いでんのに的確に狙ってくるな!…あの狙撃手と二丁銃の奴…」


「あぁ…気ぃ抜いたら持ってかれる…!」


『作戦変更するよ…クロと夜久さんは出て…犬岡、援護しつつ後退…芝山はそのまま』


『『『了解』』』
  


『日向大丈夫かぁ〜?』


「ウッス!まだ大丈夫です!!」


『ん、なら今下がり始めた右ナイフの奴を狙って近距離に持ち込め…多分、狙撃手とトサカが阻止してくると思うから影山と月島、頼む、山口ぃ〜お前は絶対動くなよ〜?あとは月島、お前に任せる』


『『『了解しました!』』』


「日向ァッ!」  


「あ?何だよ!!」


敵へ全速力へ向かう日向の隣を走りながら影山が言った


「全力で殺ってこい、隙は俺たちが作ってやる…!」


「!!………おぅっ!」


『おしゃべりはその位にしたら?そろそろ来るよ…敵狙撃手のこと忘れないでよね、王様』


「分かってんだよ!」


影山は月島からの連絡を切ると黒尾、と呼ばれる男に切りかかる
手に持っていた二丁の銃をナイフに持ち変えて


「へぇ〜…いいモン持ってんね、天才君」


「っ!!」


金属音が刃と刃がぶつかる度になり響く
影山は力では圧倒的に敵わないと判断したのか、黒尾から一度距離をとる


「…参謀としての見込みも有り……ねぇ…」


「黒尾っ!」  


「っと!」


月島が撃った弾を何とかナイフを使って避ける
黒尾はへぇ、と関心したようにニヤニヤ笑う


『余所見してないでよ』


「あぁ、助かった」 


『別に…あ、敵の狙撃手のレンズ、壊したから』


「…マジか」


『そ、だから多分狙って来ないよ……山口、応援に送ろうか?』


「……いや、いい…」


『あっそ、じゃあね』


月島からの通信が途絶えると影山は大きく深呼吸をして集中力を高める
その様子を見ていた黒尾、夜久も影山の集中力の高さと今まで以上の殺気に身震いすると苦笑いを浮かべる


「おーおー……これが新入りかよ……」


「流石って感じだな…」


影山は夜久に狙いを定めると走りながらナイフを投げた 
夜久はそれを上手くかわすと次の攻撃が来る前に手を打とうと踏み出した  

「っ?!」


その時にはすでに影山が夜久の後ろをとっていた
援護に回った黒尾ですら影山の一手に間に合わず、影山を突くためにつき出した右手のナイフはやり場を無くす


「ダメだ、降参…」


「ッス、あざっした」


夜久の首にナイフを回していた影山はナイフを下ろすと夜久、黒尾に礼をした
そのまま手に持っていたナイフを太陽にかざし、菅原に信号を送る
  

『お疲れ様、影山』 


「ウス」 


『んじゃ、退散するべ?日向回収してこっちにくるよう、ネコの人に伝えてくれるか?』


「分かりました」
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