光の青葉

□マフィアパロ
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「………お前、すげぇな」


「…っそっちこそ……」


及川は倉庫にいた
見知った倉庫
そこには先程の墓で出会った知らない奴と岩泉たちを含めた4人
及川はナイフをしまう
相手はナイフをクルクル回しながらインカムで連絡をとった


「悪かったって!それよりさぁ……ちょっと欲しいモノがあるんだよ」


ニヤリと笑ったその男の顔を見て及川は溜息をつくと倉庫を後にした








伊達とネコの同盟は無事、成立した
ネコはこれで心おきなく任務ができる、と東京に戻っていった


「にしてもビックリだったなあ」


「どうしたの、茂庭くん」


茂庭が出されたミルクティーに口をつけて笑った


「いや、ネコのボス…黒尾くんでしょ?あの有名なシャノワールって」


クスクスと笑う茂庭に同席している菅原は苦笑している
シャノワール
フランス語で黒猫
裏社会でも有名な名前だ
殺しについても完璧
他の仕事も完璧にしなやか且つ迅速こなす
そのため、仕事を頼むには相当な金がかかる
それでも彼が人気なのは
きっとそれだけ確実に仕事をこなしてほしいんだろう


「最近は前線から身を引いたって聞いてたからさぁ…まさかスガくんたちが連れてくるとはね」


「何でも“脳と大エースが仲間になったから”らしいよ…脳っていうのは参謀の孤爪くんで…でも大エースっていうのが…よく分からないんだよね」


「え?同盟組んでるんだよね?ネコとカラスは」


「あぁ…一人、身長の高い奴がいたんだが、そいつはまだ素人で任務には出せないと言っていた…まだメンバーがいるか……あるいは」


「他の同盟チームのことか………ふぅん、成る程ね…」


別の声が聞こえてきて澤村、菅原、茂庭が振り返るとそこにはクッキーを食べながら微笑む及川がいた


「「「お、及川?!!」」」


「ヤッホー☆」


クッキーを食べきると及川は茂庭の隣の椅子に座った
どうやら話を聞いていたらしい


「んで?どこのチームの話?」


「あ、いや…」


さも同然のように首を突っ込んでくる及川に茂庭はたじたじになる
しかし、それでも同盟の説明をしなければならないため、ゆっくりだが話し始めた


「実はさっきネコと同盟を組んだ」


「………ネコって東京の…?…」


「うん、だから及川たちは彼等に手を出さないで貰いたい……同盟を組んだ以上、彼等も俺の仲間だから」


傷つけないでくれ、と頭を下げる茂庭に及川は笑った


「分かってるよ、俺ももにと一緒で人を傷つけられるのは好きじゃないから」


「………それが死神でもか?」


澤村が聞いた
及川は一瞬、驚いたように目を見開いたがすぐに真面目な顔になり、死神か、と呟いた


「ネコの仕事は死神の裏事業のボスを潰す事かもね」


「裏事業?」


「そ、彼等は表では死神こと無差別に殺す殺し屋……裏では麻薬の密売をしてる…………俺たちが関わってるのはあくまでも表だけ…でももしかしたら中には……」


「裏に関わってる奴もいる可能性がある……?」


及川はうなずいた
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