光の青葉
□“キレイモノ”好きのカミサマ
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昔々、あるところに綺麗なモノが大好きな神様がいました。
“綺麗なモノは我のモノ”
だからその神様は綺麗なモノばかりの天空で過ごしていました。
ある日、神様はいつも社を綺麗にしてくれる人間にお礼をするために初めて人間の住む世界へ行きました。
神様は初めて人間の住む世界を見た時に言いました。
“人間はこんなに汚い世界に住んでいるのか”
どんな綺麗なモノがあるのかと楽しみにしていた神様はがっかりしました。
しかし、珍しいモノがたくさんあったので神様は少しだけ、この世界に留まっていました。
時が経ち、神様が人間の世界に慣れてきたころ、神様は目を疑いました。
神様の住む世界にあるどんなモノにも負けない綺麗なモノを見つけたのです。
神様は喜びました。
どうにかして自分のモノにしたい。
しかし、神様は思いました。
“そうだ、綺麗なモノは我のモノ”
だから神様は元から自分の私物であるかのようにソレを持ち去りました。