光の青葉

□ニセモノ恋愛【岩→及影】
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「飛雄、好きだよ」


俺が飛雄に告白したのは2年前の冬、12月22日
飛雄の誕生日だった
俺は高2、飛雄は中3
青城の推薦を蹴ったのを知ったのはその時だった
『飛雄の中から俺が居なくなる』
俺はそんなある種の恐怖を覚え、半分自棄になって告白した
心臓バクバクで
俺に告白してくる女の子たちはやっぱりすごい
こんなに緊張するんだ
俺の言葉に飛雄は最初、驚いたようだった
真ん丸の目を更に丸くして
口をだらしなく開けて
でも意味を理解したのか、見たこともないくらい、綺麗に笑った
あんなひきつった笑みではない
綺麗な笑顔 


「ありがとうございます」


そう言った飛雄は俺にキスをした
初キス
ではなかったけれど、確かに唇にキスをしてくれて
俺たちは笑いあった


それから半年
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