お話

□My Desire
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きゃーーーーぁーー

わたくし丁!

現在大大大ピンチです!

もう死にます!

10キロ太りました!





と、とりあえず!

ダイエットしなきゃ!

といって、

ランニングを始めたのが1時間前、

何日も続けられるよう、

通える神社に行って祈って帰ってくる!

1ヶ月続ければ体重だって変わるはず…





なんで、

嗚呼、なんでこんな夜に

ランニングしようなんて

思っちゃったんだろう、



足下は街灯が無いため見づらい、

辺りは林に囲まれている、

マフィアだからって

怖いのが嫌いじゃない人なんていない、

血を見るのは大好き、

勿論中也先輩と私以外の、

でも偶にみたいと思う時が…



なんて考えてないで!

どうしよう、

中也先輩怖いですぅ!

後ろから冷たく凍りついたような手が

私に抱きつく、

「呪ってやる、呪ってやる、」とふと、

そんな妄想が頭によぎる、

いや、

この冷たい手…



「本物?…」




血が引き、

青ざめてゆくのが、

自分でもわかる、

慌てて神社の本殿のほうに逃げる、

中原先輩…怖いよぉ、

助けて、

「中原先輩助けて下さい!」

あっという間に腕を掴まれ慌てる、

「お、おい大丈夫かよ…」

こ、この声は!

「中原先輩?!」

慌てて後ろを振り返ると、
中原先輩がそこに居た

「丁お前、
こんなとこで何してんだ?」

ぽかんと開いて塞がらない口と

恥ずかしさに耳まで真っ赤な顔

「コンバンハァ!ナカハラセンパイ!
イイオテンキデスネ!サヨオナラァ!」

よく分からない言葉を言い放ち

走り逃げる、

ガシッ、

中原先輩が素早く手を握り直し

異能を発動する、

丁はあっという間に宙に浮く、

「な!中原先輩降ろしてください!
降ろしてー!」

空中でじたばたするものの

やがて疲れ果て動きが止まる

「丁、大丈夫か?」

本日二度目、中原先輩に心配され

平常心を取り戻す。

「それで?神社で手を握ったら
急に暴れだして、
その上「中原先輩助けて下さい!」
だなんて空回りな事を言われ、
それも含めその他諸々から
逃げようとした訳を
聞かせて貰おうか」



怒ってる!

絶対怒ってる!

「は、はぁ、あの…
ランニング途中の神社で
お祈りをしようと思ったら、
中原先輩がいて…
ビックリしてしまって…」

嫌われちゃったかな?

嫌だよ、


中原先輩に嫌われるのは…



そう思っていたら涙が溢れてきた、


「お、おい何も泣かなくっても…」


なだめてくれる中原先輩、

「私、中原先輩に
嫌われちゃいましたよね、」

そっとハンカチを

差し出してくれる中原先輩は

本当に優しくって、

思わず涙が溢れてしまう、

本当この先輩の元で働けて良かった…

「それに、今回安心した、
お前が俺を良く信頼してくれてるって、
分かったから、
その…これからもそうやって頼れよ、
支えにはなってやるから」

この先輩は…本当カッコイいんだから!

「んじゃあ行くぞ」 

そう言って中原先輩に

連れられたのは神社の本堂、

五円玉を渡され慌てて返そうとする、

「お前、財布持ってねぇだろ、」

確かに財布を家に

置いていってしまっていた、

「すみません…後日お返しします、」

2人でほぼ同時に

お賽銭をほおり投げる、





心の中で思っていたのは、

勿論ダイエット絶対成功!




そして…


プラスアルファ

中原先輩と……お付き合い
出来ますよぉに!!

祈り終わり中原先輩をみる、

「中原先輩!熱ですか?!
すみません!
夜遅くまでつきあっていただいて!
お送りします!」

中原先輩は顔が赤くなっていた、

「わりぃな、」

でも、良く考えたらこれって

相手ともっと近づける
チャンスなんじゃ…

なんて思ったのは


丁だけではなかったとか?

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